今回の内容

マニュアルモードをまず覚えたほうが良いって聞いたけど、何が出来るんだろう
大体のカメラには
- プログラムオートモード
- 絞り優先モード
- シャッタースピード優先モード
- マニュアルモード
の4つのモードが備わっています。

それぞれ
- 絞り(F値)
- シャッタースピード
- ISO感度
のどれかをオートにまたは手動設定にするかに違いがあります。
マニュアルモードはその3つをすべて手動で調節するモードです。

それぞれ3つは何を調節するんだろう
今回はその3つで調節できる内容について解説します。
絞り(F値)について
絞り(F値)というのはレンズの中の絞り羽根がどれだけ開いているかを表す値です。

マニュアルモードにしてF値を変化していくと、この絞り羽根が動きます。
F値を小さくすると羽根が開くんですね。
絞り羽根の効果は大きく分けてこの2つ
- 光が入る量を調節する
- 被写界深度を調節する(背景のボケ具合を調整する)
です。
その時の一番小さいF値のことを開放F値と言います。
F値を小さくすることで羽根が大きく開くので、屋内の暗い所でも明るく撮影することができますし、
被写界深度(写真のピントが合う奥行き)が短くなるので、背景のボケた写真を撮ることができます。

F値をどこまで小さく出来るのかはカメラレンズのスペックになります。
もっと背景を背景をぼかした写真を撮りたい方は是非下の2つも見てください。


ただし、写真の写りという意味でレンズの実力を最大限に引き出せるのはF8〜11ぐらいと言われているようです。
解像度が高く、歪みや周辺減光が少ないために風景写真ではF8〜11がおすすめです。
また、撮りたいものを背景とセットにするために被写界深度を深くしたい場合もあります。
その際もF値を上げて、背景がボケずにしっかり映るように調整してあげます。

- 背景をぼかしたいときはF値を下げる
- 背景をしっかり写したい、風景を撮りたいときはF値を上げる(おすすめは8〜11ぐらい)
シャッタースピードについて
次はシャッタースピードです。
カメラは写真を撮るときに、シャッターをおろしますよね。
この時間をシャッタースピードといって自分で設定することができます。
シャッタースピードを調整して出来ることはこの2つ
- 光が入る量を調整する
- 光の筋を写真にする、または滝の水滴のように一瞬を切り取る
です。
写真として取り込む光の量を何秒間シャッターを開けておくかで決める事ができるので、長くすることで屋内でも明るく写真を撮ることができます。
ただし、手持ち撮影でシャッタースピードをあまり長くすると、手ブレの原因になります。
手持ち撮影のときはF値を先に決め、シャッタースピードを手ブレしない範囲で調整して明るさを整えると良いです。
手持ち撮影時のシャッタースピードは1/100以上がおすすめ
また、シャッタースピードを調整することで、普段だと撮れない特別な写真が撮れたりもします。


シャッタースピードの調節で出来る面白い写真の撮り方や、シャッタスピードを最優先で調節する特殊な状況もあるので、こちらも見てみてください。

ISO感度
最後はISO感度についてです。
アイエスオー、とかイソ感度って言ったりします。
これはレンズを通った光が行き着く、カメラ本体のセンサーの部分の感度のことなんですね。

これは数字が大きくなればなるほど感度が上がるので、少量の光でも反応することができ写真は明るくなります。
ただ注意点は
ISO感度を上げすぎると、余計なノイズまで取り込んでしまい
出来上がった写真がザラザラとした印象を受けてしまう
ということです。
そのためISO感度はできるだけ上げたくありません。
写真の光を調整する手段としては最終手段ですね。
F値を最小にして、シャッタースピードを手ブレしない範囲で一番ゆっくりにしても明るさが足りずに写真が暗くなってしまう、そんなときにISO感度は上げてましょう。
まとめ
いかがでしたか。
絞り(F値)もシャッタースピードもISO感度も基本的には写真の明るさを調整するためのものです。
どれかを暗くする設定しかできない場合はどれか別のもので明るく調整してあげるといった形です。
そしてオプションで、
- 絞り(F値)を小さくすると背景がぼける
- シャッタースピードを長くすると光の軌跡が映る
- ISO感度を上げすぎると写真がザラザラする
といった特徴があります。
撮りたい写真のイメージを決め、それに合わしてまずはF値かシャッタースピードを調整し、もう片方を明るさの調節用として使う。
それでも明るさが足りないときはISO感度を上げていく。
マニュアルモードは基本的にはそのような使い方をするものです。
このモードについて知れば知るほど色々な表現で写真を撮ることが出来るようになり、楽しさが深まっています。
是非覚えてみてくださいね。
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